少女達が生きた証

今年で戦後62年。広島、長崎原爆投下日に原爆の特集番組がほとんどなかったのには驚きました。もう風化している…そう思い、この本を手にしました。 私は、こうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」を読み、あらためてヒロシマについて、また原爆について知りたいと思い、いろいろな本を探しました。ですが、写真が載ったものはついに買う勇気が出なかったのです。あとあとまであの悲惨な光景が自分の本棚に残ると思うと、どうしても怖かったのです。正直、この本も注文した後になって同じ怖さが襲ってきました。ですが読んでみて写真とはまた違う強いメッセージが心に迫ってくるのです。お亡くなりになった方たちの壮絶な最後のお話だけではなく、著者がクラスメイトの生きた証を残さなければ、きっとそう思われてこの本をお書きになったのだと思いますが、その思いが強く伝わってくるのです。ご遺族の方たちを訪ね歩き、お話を聞き出す作業は辛いことだったと思いますが、その努力が今後この本を通して多くの人たちに「苦しみの中で亡くなっていった少女達の思い」「戦争が人として生きることも死ぬことも奪ってしまった事実」を伝えてくれるものと信じています。広島で生きていた少女達の短い人生に思いを馳せずにはいられませんでした。