「図典」と称するだけのことはあり、文字の図版が非常に豊富。解説も簡潔ながら分かりやすい。調べものに使えるのはもちろん、眺めているだけでも楽しい書である。文字の図版を備えた書物としては『講座言語第5巻 世界の文字』(大修館書店)があるが、この書と並んで価値のある書物と言える。こうした立派な書物が普及版として出版され、図書館等へ行かなくても常時手元に備えて参照できるのはうれしい限り。 唯一残念に感じられるのは、それぞれの文字の書写方向(縦書き・横書き、左から右・右から左)が分かりづらくなっている点である。