「死霊の恋」を電子書籍サンプルで読み、紙書籍で購入。 手元に届いてすぐ、サンプルの続きから読み始め、「死霊の恋」は一気に読んだ。 一人称語りの小説は、個人的にはあまり得意ではないのが、「死霊の恋」は違った。 主人公が聖職者なので、落ち着いた語り口調でありつつも、ある女性との出会いから別れまでの苦悶などを饒舌に語る。 人物、特にその女性の描写も細かく、部屋の様子などが頭に浮かんだ。 図書館で他社訳を借りて目を通したが、台詞に品が書けていたし、単語も古かった(「頬っぺた」など)で、やはり本書が良い。 「アッリア・マルケッラ」は、台詞は少なめだが、読んでいて飽きることもなく、本書の帯にある通り、「一線を越えた妖しい恋」。 「死霊の恋」よりは長めだったが、一気に読んだ。 「化身」は、これもまた比喩や表現が豊かで、かつ美しい。 日本文学の長ったらしく回りくどい比喩や表現は得意ではないが、これは別。 解説は詳しいが長めなので、不要な人もいそう。