人情味溢れる蔵人介の活躍
『毒を啖うて死なば本望』―将軍家毒味役を務める御膳奉行・矢背蔵人介、またの名を「鬼役」。蔵人介には、もう一つ「暗殺者」という隠れた顔があった。豊富な脇役たちを取り揃え、蔵人介の田宮流居合術の「剣」が巨悪を裁く壮大なシリーズ第25弾。
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書院番与力の月崎兵衛が小伝馬町の揚り座敷から破獄した。目付たちが必死に行方を捜す中、将軍の毒味役である御膳奉行の矢背蔵人介の前に月崎が現れた。月崎は、蔵人介が以前、御前試合で唯一不覚をとった相手。剣友として事情を聞いた蔵人介は、苦界へ身を落とした月崎の妻を探し始めたが。。。そして、衝撃のラストが待つ!
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裏稼業で長らく仕えた御小姓組番頭・橘右近が自刃した後、橘の遺志を引き継いだ如心尼の正体と持つ力の凄さに驚きましたね。そして奸臣に引導を渡す蔵人介の腕の冴え、人情味溢れる人助けは相変わらず面白です。
また、蔵人介を恐れさせる幻術を使いの「痩せ男」が付狙うのは義母の志乃。それをを知った蔵人介であったが、その志乃が家宝の薙刀を持ち出し、家を出て四日経つも帰らず。ここで本巻が終了。次巻以降の展開が楽しみです。
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■本書の基本情報
・筆者:坂岡 真(サカオカ シン)
・略歴:1961年、新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。花鳥風月を醸し出す筆致の時代小説を描く。その作品の質の高さには定評があり、「鬼役」シリーズは驚異の7ヶ月連続刊行で話題となる。
・発行:光文社
・発売:2018年12月
・ページ数:313p
■これまでに購読した坂岡真作品
・「鬼役」…第24巻まで(本書)
・「鬼役外伝」…2016年3月(初版)
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