サラッと読み易いのに内容は骨太

すべらない話、そして楽天スーパーセールのCMナレーションでもおなじみの声優・若本規夫さんの「すべらない話」とはどんなものか、という完全に興味本位で購入しました。 文体は、まるでご本人への超ロングインタビューをそのまま文字にしたかのような、話し言葉で最初は驚きましたが、そういや「すべらない“話”」って本だっけ、と納得。おそらく、普段は本を読まない方にも読みやすく、という配慮でもあるのだろうと思います。 更に驚いたのが、文体とは相反して中身はとても骨太なものでした。 若本氏がこれまでの人生の中で、声を磨き鍛えるためにどこに通い、何の本を読み、何を学んできたのか等、本当に驚くほど具体的な名前をあげて、教えてくれています。普通の人はこんな事を他人に、ましてや不特定多数に向けてむやみやたらに教えたりしないと思う事が惜しげもなく書かれています。若本氏の優しさ、いや、もはやお人好しレベルのお人柄が、そうさせたのかなと思いました。お人柄の良さがとにかく随所に見受けられます。 自分は今何をするべきか、何を学んで、どう努力するべきかは自分自身で考えろ、という現代の日本人が完全に失っている大事な考え方を楽しく解りやすい話し言葉で教えてくれています。 どんな人でも生きている限り必ず何らかの壁に見舞われるもの。この本は、あらゆる世代のあらゆる人に何らかのヒントやエールを与えてくれる、そんな一冊だと思います。