読みやすさ

2022年2月に他界した石原慎太郎氏。末期に書かれた短編を収録した。死を意識したのか、これまでに比べるとクセが無く、文体が柔らかい。その分、読みやすくもあり、特に、特攻隊員の「空中の恋人」、3:11を扱った「北へ」、ボクサーが主人公の「愛の迷路」が読ませる。ただ、小説そのものとしては、「太陽の季節」以来、さほど成長していない気もするのだが。