狼も普通の野生動物だ

悪者扱いされることが多い狼を、普通の野生動物として描いている視点が新鮮。しかも、子狼なので、捕食者どころか被捕食者になる危険性もあるわけで、ハラハラドキドキの連続です。愛くるしくも危なっかしい存在。子狼と人間の子供の姿が重なり、人間も狼も同じ生き物だと痛感します。お話も良いですが、絵がこれまた良い。一見地味ですが、様々な技法・表現を用いて子狼と自然を生き生きと描いており、ヴィルコンさんは相当絵が上手い人だと思います(日本の絵本画家だと赤羽末吉さんに近いかも)。それもそのはず、国際的な絵本賞を数々受賞してる方なのですね。オリジナルが2020年発売で徳間書店版が2021年1月発売。こういう優れた絵本をリアルタイムで翻訳・出版する徳間書店のセンスに脱帽です。