顎十郎と江戸の町を行く!!

久生十蘭が生み出した異色の探偵、久生ミステリーの名キャラクター、顎十郎こと仙波阿古十郎が難事件の綾を説いてゆく「顎十郎捕物帖」が素晴らしい。 久生十蘭を読むことは、「顎十郎捕物帖」を読むことに等しい、と敢えて断言してしまいたい。 余談だが、「顎十郎捕物帖」の舞台は江戸時代の東京の地理をよく示しており、馴染みの地名が次々出て来て、臨場感溢れるイメージの中で、顎十郎とともに江戸の町を駆け回ったような気になる。そんな読み方もまた一興かもしれない。