緊迫感と緊張感をもった展開
国内で日本の核武装に向けた計画書が見つかった。官邸から秘密裏に全容解明するよう指示を受けた防衛省の真名瀬は、まさかの事実を掴む。核爆弾製造に元自衛隊幹部や大手企業が関わり、完成が近いのだ。そんな中、日本上空を北朝鮮の弾道ミサイルが通過、尖閣では海上自衛隊と中国海軍の小競り合いが起き、その中で日本の自衛官で真名瀬の親友・森島が亡くなってしまう。核爆弾は完成したのか、北朝鮮はどう動くのか、中国との衝突の行方は。。。
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高嶋さんといえばクライシスもの。現実に起こりうる国家的な危機と恐怖を題材にし、時をおいて発生した東日本大震災と巨大津波のことを、予言者のごとく著書「M8エムエイト」、「TSUNAMI津波」で著していたことに驚くばかりです。
今回は、日本の核武装を主テーマに、現に起こっている北朝鮮の弾道ミサイル発射や中国の尖閣諸島への領海侵犯を絡め、緊迫感と緊張感をもった展開が面白い。下巻を読むのが楽しみです。
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■本書の基本情報
・筆者:高嶋哲夫(タカシマ テツオ)
・略歴:1949年岡山県玉野市生まれ。慶應義塾大学工学部卒業、大学院修士課程修了。日本原子力研究所研究員を経て、カリフォルニア大学に留学。'79年、原子力学会技術賞を受賞。'94年「メルトダウン」で第1回小説現代推理新人賞を受賞。'99年、「イントゥルーダー」で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞。
・発行:幻冬舎
・発売:2018年4月(第2刷)
・ページ数:330p
■これまでに購読した高嶋哲夫の著書
・「M8 エムエイト」 … 2008年6月(第6刷)
・「TSUNAMI 津波」 … 2008年11月(初版)
・「原発クライシス」 … 2010年3月(初版)
・「東京大洪水」 … 2010年7月(初版)
・「富士山噴火」 … 2017年7月(第2刷)
・「首都崩壊」 … 2017年12月(第3刷)
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