生き方(倫理)、学問(哲学と科学)、存在(普遍と個物)、本質(本質と仮象)、認識(カント認識論批判)、歴史という6つのテーマに即してヘーゲルの見解を解説するとともに、そこから得られた発想がビジネスパーソン向けの「考え抜く力」として活用可能であることを説く。ヘーゲル弁証法の真髄は「どっちつかず」の姿勢にあるという発想は非常に面白いが、結論が出ないどっちつかずの状態に耐えて悩み続けることこそが考え抜く力なのだという最終的主張には、著者自身も承知の上だとしても、モヤつきが残る。一般向けヘーゲル入門としては好適。