「こころ」という小説は,「私」がいつ,だれに向けて書いた作品なのか.日本近代小説の中で最も読まれているテキストの中の古今東西の様々なイメージを丹念に拾い上げ,浮かび上がってくる「こころ」の謎を読み解く
小説誕生前夜
沈黙する主人公
「私」は,いつ語り始めたのか
邂逅への衝動
墓石に刻まれた暗号
恐怖と畏怖
罪と恋
思想家の自信
「将来」を感じる
最初の手紙
先生の故郷
一点の燈火
蟬の予告
兄の叱責
人生の暗示
亡き者からの促し
記憶を生きる
花と愛
聖なる愛
直覚の人
自分を破壊しつつ進む者
求道者の恋
道化の出現
取り違えられた覚悟
怠惰という裏切り
黒い光
空白の時間
生の誇り
庇護者の誤認
あとがきに代えてーー『こころ』に刻まれたもう一つの道


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