話し合いで解決しようとする正紀の苦悩

一俵でも禄高が減れば旗本に格下げになるという、ぎりぎり一万石の小大名・下総高岡藩に婿入りした尾張徳川家一門の井上(竹腰)正紀、妻・京、家臣、領民の苦悩と苦闘を描くシリーズ第6弾。 * 順調に進む菩提寺改築の一方で、あちらこちらで一揆、打ち壊しの話を聞くようになった。高岡藩でも代官と農民の行き違いから、ついに一揆が勃発する。正紀はこの難局をどう乗り切るのか!? * 本巻では天明7年(1787年)の秋という時代設定で、史実では天明の飢饉の最中で松平定信が老中に就任する年。そんな中で起こった一揆が主題。過酷な年貢の取り立てに反発する農民、武力での鎮圧を急く幕閣、武力ではなく話し合いで解決しようとする正紀の苦悩、正紀を支える妻・京、一揆を煽る悪人も登場し、いかに解決するのか、ハラハラドキドキの一巻で、一気読みでした。 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:千野隆司(チノ タカシ) ・略歴:1951東京生まれ。國學院大學文学部文学科卒。出版社勤務を経て、'90年「夜の道行」で第12回小説推理新人賞を受賞。時代物シリーズを始めとする著書多数。 ・出版:双葉社 ・発売:2018年8月 ・ページ数:285p ■これまでに購読した千野隆司の著書 ・「おれは一万石」…第5巻まで(本書)