認知症ケアとして大切なこと。

今から思えば、前兆はあったのに、それが認知症だと解かり難くて、突然に親の様子が豹変したことで、それまでの家族関係が一瞬で崩壊、包括介護センターの人は、病気がさせている言動だから割り切るように言われても、つい数日前まで良好な親子関係だったので、到底そのようには思えず、認知症介護の本を読み漁る日々に、この本が心の砦となり、やはり私の思いは間違っていなかったと確信できました。日本語版刊行にあたっての中で『スピチュアル回想法を一言でいえば、対話を通じて本人が人生をふり返り、生きることの意味を見いだせるよう助ける手法である。その根底にあるのは、認知症によって「人生が終わる」どころか、発症後も人は人間的に成長を続け得るという確信である(中略)重要なことは、この旅路をともにすることを通じて、ケアする側もまた人間的に成長するということである。ケアする人の成長なくして、認知症のケアは行えない。』との文を読み、自分が思い悩んでいた心の状態を簡潔に表されていたので驚きました。認知症状を周囲から病気の括りで納得させられる度に、どうも腑に落ちない自分がいて、病気であっても人間が変わるわけでもないのに、親が症状に戸惑いもがいている姿を、病気による人格崩壊と決めて掛かられ、それまで生きてきた親の尊厳は守ってやれないものかと、ずっと悩んでいたのです。この本は認知症ケアに忘れてはならない大切なことが書かれています。認知症になった人からの気持ち、介護する側からも、どちらも欠かせない内容です。