愛読書の類に入るのではあるが、何度読んでも小難しい理屈っぽい本である。シェーンベルグによる「和声法」「対位法」に続く第3の書であり、特別な作曲の才能を持たない「一般の学生(および先生)」を対象に作曲の理論を題材としている。構成は大きく分けて2つ。前半はベートーヴェンのピアノソナタを中心にして楽曲解析により楽句、動機(モティーフ)の作り方、扱い方について(注:決してメロディーの作り方ではない!!)実践的に述べている。「原則こうだから(素人のあなたたちは)それに則ってまずは動機のスケッチをいろいろ書きなさい」と。いや、理屈は確かに納得できるんだけれども、それさえできないから素人は苦労してるんだって……。後半は、音楽の形式論。小三部形式や単純な舞曲形式(小形式)を扱う第1部と、ロンド形式、ソナタ・アレグロ形式(大形式)を扱う第2部からなる。それぞれの形式の中でいかに楽句・動機を扱い、展開していくかがさらっと述べられている。もう一度言います。素人を対象としているとはいえはっきり言って小難しい本です。でも譜例もたくさん載っており勉強にはなります。この本を読んだからと言って作曲ができるようになるわけではないんだけれども、知っておかなければならない知識はぎっしりです。
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