これからの公共交通の在り方にも示唆
全国各地で地方ローカル鉄道が存続の危機に瀕している。利用者の減少、施設の老朽化…、地域の人々に必要不可欠な「生活の足」を守るにはどうすればよいのか? 鉄道会社と自治体、そして地域住民が協力してさまざまな課題と向き合い、存続の道を模索した近江鉄道の事例を丹念にたどり、地域ローカル鉄道の未来を考える。
はじめに
1.地域の足=全国の地域鉄道の96%が赤字!?
1-1 「まち」が抱える「様々な不安」と移動の関係
1-2 移動手段としての自動車と公共交通
1-3 地方ローカル鉄道の存廃問題が急浮上
2.近江鉄道ってどんな電車?--辛苦是経営って何?
2-1 近江鉄道の概要
2-2 独特のレトロ感をいまに残す近江鉄道
2-3 赤字が続いている近江鉄道
3.鉄道の存廃問題と上下分離方式
3-1 鉄道を動かすために必要となるお金ーー経費
3-2 なぜ鉄道の赤字が問題になるのか?
3-3 地方ローカル鉄道の存廃問題と対応策
3-4 上下分離方式という存続方策
4.近江鉄道のギブアップ宣言で延命か再生か、それとも廃線か?
4-1 ギブアップ宣言と、その受け止め方
4-2 近江鉄道の努力と存続の価値を見出す
4-3 衝撃→不信→結束、関係者はどう前を向いたのか
5.近江鉄道存廃について白熱の議論ーー任意協議会はじまる
5-1 任意協議会と地域公共交通総合研究所の報告書
5-2 「地域公共交通ネットワークのあり方検討調査報告書」の概要
5-3 存廃問題の最大の焦点と、さらに続く白熱議論
5-4 存続、そして次の展開へ。動き出した議論
5-5 近江鉄道沿線自治体首長会議でも、白熱議論
6.山あり谷ありのプロセスを乗り越えて法定協議会スタート
--なぜみんなが同じ方向を向くことができたのか?
6-1 近江鉄道の「ギブアップ宣言」の三日月滋賀県知事の受け止め方
6-2 法定協議会:開始早々の会長からの先制パンチ
6-3 データとファクトを共有して一気に結論へ
6-4 理解を深めた大人の遠足
7.全線存続に向けて一歩ずつ
7-1 次の一手は存続形態を決めること
7-2 沿線自治体の費用負担割合の決定
7-3 法定計画とデータを見ない意見の克服
8.沿線の人々や企業が近江鉄道再生の背中を押す
8-1 沿線の人々との接点の拡大
8-2 2022年10月の「全線無料デイ」:もし空振りだったら......。
8-3 市民からの発言「鉄道は道路整備と同じ感覚になる」
終章 上下分離、新生近江鉄道出発進行
参考資料
おわりに
謝 辞


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