桜田淳子が見もの

「犬神家の一族」から始まる市川崑監督=石坂浩二主演の金田一耕助シリーズ第5作。この時点では最終作だったはずなのに、まさか30年後「犬神家の一族」を同じ石坂主演でリメイクするとは思わなかった。どうしても石坂で金田一耕助を撮りたかったのならば、別途未映画化の原作(不死蝶、三つ首島、白と黒、迷路荘の惨劇等)を選んで欲しかったよ。意図が分からん。市川監督としては、まさかこれが実質遺作になるとは思わなかっただろうが(年齢から思っていたかもだが)。 石坂の他、あおい輝彦、加藤武、大滝秀治、小林昭二、常田富士夫、中井貴恵、白石加代子等々、何時も通り過去作に出演しているお馴染みの男女優が大挙顔見世。新顔は佐久間良子に当時東宝映画が売り出し中の草刈正雄。そして、この頃アイドルから女優にシフトし始めた桜田淳子。映画の中の桜田淳子は美しく、このまま女優を続けてゆけば、かなり有望だと思われたが、まさか今話題の事情でリタイア、当時は、思わぬ展開にファンも、芸能界も唖然としたものだ。現在は単なるおばちゃんになってしまったが、一番綺麗な頃の桜田淳子を記録しているという意味では、貴重な一作といえよう。