巻頭の〈献辞〉に著者の意図がくみとれる

ゲームが大好きな孫娘(中学生と小学生)にプレゼントしようと思い、その前に自分が読んでみました。実は最初に接したのは五十年以上前「岩波少年文庫53 星の王子さま」(縦書き、挿絵はモノクロ)でした。今回選んだ「オリジナル版」は同じサイズで横書き、挿絵はきれいなカラーです。恥ずかしながら冒頭の「ウワバミ」以外ほとんど覚えていないことに気が付きました。考えることもなく読み流してしまったのでしょう。この歳になって改めて再読することになりました。物語のすべてを謎解きしてくれるわかりやすい探偵小説等と違って、挿話ごとにじっくり読んでそれぞれの意味、そして「王子さま」の変化を読者が見つけなければならないように思えてきました。著者が求めている読者の目線は、巻頭の〈献辞〉に示された「子どもだったころの…」にあるのでしょうか。思えば子どものころは鳥にも、虫にも、魚にもなれた時代でした。終盤の第26章は読んでいてしんみりしてきました。さて、孫たちはどんなふうに読んでくれるかな。