支那戦線の空気

戦前の帝国陸海軍は徴兵制であり、また召集もありました。そのため部隊に社会人経験者や所帯持ちも少なくなく、筆者自体も新聞記者でした。記者の目で描写する前線の様子は主に人間模様で、兵営内と違い平話で言葉を交わす伍長と一等兵(筆者ら)や、水の調達先がクリークしかないので酷い臭気を放つ飯盒の食事などが印象的です。支那の水の汚さは悠久の昔からの悪癖で、排泄物はおろか動物の死骸までも川に流したり放っておいたり(つまり有効な処理をしない。昨今のPM2.5問題や環境汚染で明白ですね)で土壌を含め汚染がひどく、ために赤痢患者が出たりと戦死よりも忌み嫌われる有様だった様です。 少々値段は張りますが、戦前の一幕を知る意味でも一読の価値はあります。