平野流ファンタジー 開幕!

かつて通好みの雑誌ヤングキングアワーズを支える大きな柱の1つだった「HELLSING」の作者・平野耕太先生の新作「ドリフターズ」の単行本が待ちに待ったという感じで出ましたね。もちろん前作の七光りだけではなくちゃんと作品の中身も伴ってますし、タイトルの意味もコミックバンドからコメディアンに転じたグループではありませんから(笑)。 この作品でのドリフターズとは漢字で「漂流者」と書きまして、現実世界からファンタジーの世界に流れ着いた人々のことを指します。 これだけならライトノベルとかでありがちな設定ですが、流れ着いた面子が織田信長や那須与一といった歴史上の人物なのがひと味違い、主人公に相当歴史と言うか島津家に詳しくなければ知らないだろう島津豊久を据える辺りが二味違います。この作品で豊久を初めて知った人が大多数でしょうが、それで彼に信長などと引けを取らない存在感を出してみせる冒頭の戦闘描写は流石ヘルシングで鳴らしただけのことはあります。 さて、現実世界からファンタジーに流れ着いた者の目的と言えばその世界を破滅から救うというのが王道ですが、何しろ心の準備も事前情報もなしで強引に送られたものですからその手の考えは全然ありません。加えて戦国時代の考えがそのまま残っていて、「攻撃は最大の防御」「攻められる前に攻めろ」的に敵(と判断した者達)を燃やしまくり殺しまくります。 それでも世界を滅ぼそうとする廃棄物達との戦いには彼らが必要みたいですから、漂流者を管理する十月機関の人達はご愁傷様と言った所ですね(笑)。