「関ケ原」比較

原田眞人監督の前作「日本のいちばん長い日」のリメイクも、岡本喜八監督版と比べて軽い映画だったが、この作品も今いち感がある。何と比べて今いちか。35年前1981年に、3部作約6時間の大作として放送されたTBSドラマ版である。こちらの作品も最近の映画としては大作の約2時間30分だが、TBSドラマ版と単純に尺だけ比べても、半分もない。出演者もTBS版は、加藤剛の石田三成をはじめとして、森繁久彌、三船敏郎、三国連太郎、女優陣は松坂慶子、栗原小巻、杉村春子、三田佳子、武将陣は竹脇無我、丹波哲郎、三浦友和、そして豊臣秀吉役は(直ぐ死んでしまうが)宇野重吉等々、ここに書き出していったら限がない、大河ドラマに勝るとも劣らない当時のテレビ・映画・演劇人総出演の感がある。35年前のドラマのTBSの名誉をかけて作り上げた超大作時代劇、素晴らしいクオリティである。そして、当時の役者の芝居の質も重厚で、現在の俳優たちとは全然違うことも良く分かる。こういう昔の優れたドラマを見ると、如何に現在のドラマ、映画が軽くなってしまったかも良く分かる。