SF小説とは何だ?に対する答えなのだ。

長きにわたり日本SF界の重鎮として絶大なる影響力を持つ大御大、荒巻義雄の最新作は前作「SFする思考」とは打って変わって国内を代表する多数の評論家達から様々な切り口で展開するSF評論を集めた貴重な一作となった。 1933年生まれで哲学と心理学を学んだ御大は未完のSF超大作「ビッグウォーズ」シリーズや、シミュレーション戦記シリーズのブームを牽引した「紺碧の艦隊」「旭日の艦隊」シリーズだけでなく、ファンタジー小説やミステリー小説、更にはジュブナイル小説や経済小説までも手掛ける超天才作家なのである。 今回の作品はSF初心者にはかなりハードルが高い内容になっており、古典SF作家と作品の評論が大半をしめているが、それに反して現代SFの取り扱いが少なく、若い読者には刺さりにくい作りになっている。 できれば古典SFを50作ほど読んでから本作に挑むのが正しい順番だとおもうのだが。