中二病描写より、キャラで楽しむ作品です

ここ数年はライトノベルとかで主人公もしくはメインキャラに中二病のキャラクターが登場する作品がかなり出てますけど、こちらの作品に登場する中二病患者は他の作品に出てくるのとは一線を画してます。 ライトノベルとかに良く出てくる中二病というと、「俺は特殊な能力に目覚めた!」「鎮まれ俺の右腕!!」とかいった痛い言動が特徴ですけど、こちらに出てくる中二病患者、坂木睦子は本やテレビに出てくる常識離れした能力や技術、武術にときめくのみならず、現実にできそうなものを見つけたら弟にやらせるという、別の意味で困った人なわけです。 そんな姉に『英才教育』されたせいで、この作品の主人公である坂木雄一は高校生どころか人間離れした戦闘能力を持ってしまったわけでして。加えてある日突然他人の属性(例:「姉ちゃん」「同級生」など)が頭上に文字として見えてしまった日には、当然ながら姉が狂喜乱舞する始末。 おまけに高校に入学して入ったクラスは「死者」「魔女」「獣人」など妖しい人達がいっぱいで、更には困惑する雄一に「殺人鬼」武内奈月が近づいてきて、自分の事を話したら学校中の人間を皆殺しにするなどと言ってくる──という感じで入学早々から平凡な高校生活は遙か彼方という、ある意味ライトノベルの王道ども言える展開ですね。 詳しいストーリーは実際に読んで頂くとしまして、楽しみ方としましては、まず雄一の「ソウルリーダー」(命名姉)で出てくるキャラクターの属性が、ストーリーが進むにつれて変化する事があるのでどう変化するかを比べてみると楽しいでしょう。 次に、女子キャラが文中での描写、イラスト両面でハイクオリティーなのと、彼女達の属性から想像するイメージと実際のキャラクターの違い(時にはギャップ)を楽しむのも、萌えとストーリーの両面で楽しむ1つの方法でしょう。 それから、作中のアクションシーンの描写も凝ってますし、加えて小さい頃から姉に無理矢理教育されてきた、雄一の最強キャラぶりと、民明書房チックな技なども見ていて楽しめる事請け合いです。 ちなみにこの作品はネットの小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿された作品で、第7回HJ文庫大賞に応募して金賞受賞したのを加筆修正したものだそうで、雄一のクラスメイトにはまだまだ謎な上にレベルの高い女子が何人もいるようなので、是非続編が出て彼女達が登場する事を願ってやまない次第であります。