権力と闘った人々

この作品の今井正監督や、山本薩夫監督のような自分の思想を隠さない左翼系の硬派な監督というのは、現代には全くいなくなってしまった。政権批判をするだけで反日だという風潮になってしまった昨今の情勢は如何なものか。権力を批判できなければ、今の若い人たちが嫌いなはずの中国や韓国、北朝鮮のようになってしまうのだが、矛盾していないか、それが望みなのだろうか。 この作品は昭和初期、政府や警察権力に逆らって殺された小林多喜二の生きざまを描いて感動的である。今の若い人にもっと見てもらいたいものである。多喜二に関わった歴史上の有名人も多数登場し、若き日の姿は面白い。また、封入特典である当時のパンフレットも、インタビューに答えている人や寄稿している人の殆どが鬼籍に入っているだけに、非常に貴重だと思う。