極彩色の映像美

日本映画史に残る怪談映画の最高峰とされている作品。原作は鶴屋南北だが、本編は僅か76分である。オリジナル通り映画化すれば長編映画になると思うが、それを、観客の皆様も話の筋はご存知でしょ、と言わんばかりにテンポ良くポンポンと見せ場ばかりで運び、クライマックスはシュールな極彩色の映像美で押しまくる。後の鈴木清順監督もかくやという絵作りである。そして、ブルーレイの映像は、60年前のフィルムとは思えないほど綺麗に再現した。 なお、この「東海道四谷怪談」は「仮名手本忠臣蔵」のスピンオフ作品で、両作品は表裏の関係(それを映画化したのが深作欣二監督の「忠臣蔵外伝・四谷怪談」)なのだが、この作品では忠臣蔵という背景、その要素は一切カットしている。その分テンポ良く、短くなったということか。