ボリュームたっぷり

考古学と文献史学の視点で古事記と日本書紀、現存する古墳を照らし合わせて解説がされた本。 筆者は実際に古墳の調査も行っていて、遺跡の出土品についても本の中で度々触れています。解説に加えて出土品の線図や写真、古墳の地図も載っているのでイメージしやすい。 大まかな流れとしては、古事記と日本書紀の内容を現代語でざっくりと要約して解説や疑問点を挙げていく書き方をされているので、どちらも読んでいない人でも大丈夫。現代と古代とでは文化が違いすぎるし、登場する人物の漢字表記が古事記と日本書紀で違うなんてことがザラにあるので現代人向けに書かれたこういう本のほうがとっつきやすいのではと思う。 古文献と対応する遺跡や出土品にまで話が及ぶためかなり充実した内容ですが、学者ではない一般読者を意識した工夫もされています。古事記と日本書紀のほかに参照した古文献があれば文中に必ず併記されている点、カッコ書きで註釈がある点、読み仮名が多く振ってある点が親切で良みやすい本でした。