早世が惜しまれる杉浦日向子さんの秀作。鬼才・葛飾北斎と葛飾応為として優れた画業を残した三女・お栄、そして弟子たちを縦軸に江戸の様々がくっきりと描き出されています。 なんてマニアなんだと笑われてしまうかも知れませんが、作品のネタもと探しなんて言うこともついしたくなるほど、江戸期の随筆や幕末明治の『百物語』の類に至るまで、杉浦さん、実によく調べられていると舌を巻きつつ読み進めました。上下ともあっという間に読み終わりました。