村上春樹の原点がここにあります!

本書は、独特の世界観で読者を圧倒してきた村上春樹氏の原点があるに思われる作品です。「限りない喪失と再生を描いた究極の恋愛小説」とよく言われますが、まさにその通りだと思います。暗く重たい雲をとおしり抜けると、そこはハンブルグ空港だった。着陸すると天井のスピーカーからビートルズの「ノルウェーの森」が流れだした、という一文は、私には強く心に残っている文章です。その圧倒的な筆致で読者を魅了してくれる村上ワールドが始まります。