東野圭吾ミステリー作品

変わったタイトルですが本作の謎を暗示するヒントだったことは最後まで読み終えた後にわかり、なるほどと感心させられます(ただし『僕』ではなく読み替える必要があるのですが・・・)。 一言でいえば廃屋ミステリーです。昔の恋人から突然、ある家を一緒に訪ねてほしいと頼まれます。彼女は他の男性と結婚しているが、どこか憂いがあり現在幸せな生活を送れていない様子。彼女の過去に原因があるかも知れず、それを探るためのヒントがその『家』にあるのかもしれないという。 読み始めて半分くらいは少々緩くてさほどではありませんでしたが、彼女の過去が廃屋を調べていくにつれ、次第に明らかになっていくなかどんどん緊張感が高まって引き込まれていき一気に読まされてしまいました。 読み終わるころには鳥肌物で、ゾクゾク感で軽い寒気を感じるほどでした。私が読んだ東野氏の作品のなかでもトップレベルの内容でした(ただ読者をミスリードする一番のポイントの部分は少々強引で無理があり、それはないだろうという感じもしましたが・・・)。 今から24年前に単行本刊行された昔の作品ですが今読んでも全く色褪せることのない内容です。超おすすめです。