東野圭吾デビュー作

いきなり主人公が命を狙われている緊迫感のある場面から始まり、夏休み後の1カ月ほどの短期間に次々に事件が起こり結末へという流れでひじょうにテンポがよく、読み始めると次が気になってしまい、一気に読ませてしまう作品です。乱歩賞受賞の、女子高が舞台の学園ミステリーで、素晴らしいデビュー作だと思いました。 東野氏自身、大学時代アーチェリー部だったとのことで、その経験が存分に反映された内容になっています。そしてこのアーチェリーが本作のキーポイントになっています。ネタバレになるのでこれ以上は書けませんが・・・(文庫本カバーも良く見るとアーチェリーを暗示させる絵ですね)。 トリックの内容はほぼ非の打ちどころがないですが、それにくらべて動機の設定という点については少々無理があるのは否めません。 ラストもまた命を狙われるという緊迫感のある場面の途中でジエンドという独特の結末です。 今から30年以上も前に刊行された作品ですが現在でも全く違和感なく十分おもしろく読める内容だと思います。おすすめです。