マイ・フェア・レディの失敗

大正時代の半ば。電気会社の技師・譲治は、見染めた15歳の女・ナオミを一人前のレディに育てようとするが、相手の方が遥にしたたか。立場が逆転していく。女は強く、男は純情、と言ってしまえばそれまでだが、大正という時代を鑑みると、たとえそれが西欧化していく背景にあっても、すごい小説と言わねばならない。ささすがに文豪たる所以か。