環境問題と「毒」

主人公・杉村三郎シリーズの第2作。第1作の『誰か』を読んでなくても十分楽しめます。現に私はそうでした。冒頭に出てくる散歩中の男性を毒殺したのは誰なのか。もし、筆力のない作家がこのストーリーを書いたなら、おそらく、杉村三郎のつきとめた犯人の心理が一向にわからなかったのではないかと思います。そこは、さすがに宮部みゆきさん、説得力ある緊迫した描写で、犯人の胸中を描き出します。 最後のところで、新築なった杉村邸にしかけられた「毒」。解決した後の杉村夫妻の決断はおそらく私にはできないだろうなあ…