じわじわ来る怖さ。

怪談の雑誌で記事を書く「私」の所に、読者から相談が来るところから話は始まります。 読者のアパートでおかしな音がするものの、そこでは事件や自殺は無かったとのこと。 そこで土地に何かなかったのかと調べていくうちに……といった話で、ホラー小説ではありますが、ホラードキュメンタリーと言ったほうが近いかもしれません。 本作はストレートに幽霊が出てきたりするわけでもないので、怖い話を期待して読むと肩透かしをくらうかもしれません。 ですが土地にこびりついた「穢れ」が、住人を通して伝染病のように拡散する様子は不気味です。 人の流れが活発になった現代だからこそ感じる怖さなのかもしれません。