当初、連休後半は一人で九州の離島に行こうと思い、フェリーも宿もすべて予約して準備していたのですが、なにやら天気が悪いとのこと。妻が近くの温泉宿に行きたいというリクエストがあり、それならばと、離島ツーリングをすべてキャンセルし、直前にこちらのお宿を予約しました。 自宅から100km弱、小型のスクーターでも午後から十分到着できる距離です。十津川村を南北に走る国道168号線も、要所要所がトンネルを併用したバイパス化され、以前よりも運転に神経を使わなくなったのも良かったです。 さてこちらのお宿、おもてなしの心とアイデアにあふれた、温泉好きなら一度は訪れるべき宿だと結論付けられました。朝9時まで入浴できる露天風呂と内湯、地の野菜類を使った創作料理の数々。リピーターになる要素が詰まっています。この夕食のメインは「みかん鶏」と呼ばれる、お隣り和歌山県田辺市でミカンを餌に飼育された鶏のお肉です。キノコがタップリの鍋と相まって、絶妙な味を醸し出しています。決してみかんの味がする鶏肉ではないのでご安心を(笑) お食事に関して唯一のちょっとした不満を言わせていただければ、とても美味しい小皿料理が中心といった感じで、お肉のようなガツンとくる食材がみかん鶏以外にはなかったことです。この点は、我々少食夫婦の同一意見だったということをお伝えしようと思います。 お風呂は到着直後と翌朝に露天風呂に入りました。家族風呂となる内湯には入りませんでした。二輪車で風にあたって冷えた体には、最初はちょっと熱いかと感じられたのですが、すぐに慣れてゆっくり浸かることができました。湯加減といい、雰囲気といい、数ある温泉宿泊施設の中でもトップクラスのプライベート感を演出しています。細かい要望を言わせていただければ、お部屋に充電用のコンセントがあと一カ所あれば良いと思いました。 若いご夫婦が演出するこのお宿、満足度は大変高く、リピーターになること必至といえます。ただし、唯一気になったポイントを挙げさせていただければ、常時マスクご着用で、最後まで宿主ご夫婦の素顔が見えなかったことです。あのご夫婦、どんなお顔だったかな、と思い出せません。旅の思い出はもてなしてくれた宿の人たちのイメージとともにあります。コロナ禍の出口が見えてきた昨今、この点をご再考いただければ幸いです。