芥川賞前後の「綿矢りさ」作品から比べると随分と成長の跡が見えます。他のベテラン作家と肩を並べる域に達しつつあるのだと思いますが、その分、個性が無くなり、昔の初々しい頃の作品が懐かしい限りです。
言わずと知れた芥川賞受賞作の「ダイヤモンドダスト」のほか、3編が入っている。個人的にはそのうちのひとつである「冬への順応」のほうが好き。医者よりも文学者としての感性のほうが高い作家。いずれの作品も著者の造詣が深い『ワカサギ』『難民医療団』『高原の病院』が登場する。
文庫本でそれほど厚みもなく、1200円は高価に感じますが、読み応えは十分にあります。天才少女久坂葉子が贈る私小説。戦時中の激動の日本とその中で揺れ動く乙女心がよく書かれています。
実は村上春樹の小説を読むのはこれが初めてでした。非常に上品に仕上げられた作品だと思います。超現実的でいながら、現実的な部分もあり、ついつい引き込まれてしまいました。プラトニックな同性愛をテーマとした作品。
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勝手にふるえてろ
芥川賞前後の「綿矢りさ」作品から比べると随分と成長の跡が見えます。他のベテラン作家と肩を並べる域に達しつつあるのだと思いますが、その分、個性が無くなり、昔の初々しい頃の作品が懐かしい限りです。
ダイヤモンドダスト
言わずと知れた芥川賞受賞作の「ダイヤモンドダスト」のほか、3編が入っている。個人的にはそのうちのひとつである「冬への順応」のほうが好き。医者よりも文学者としての感性のほうが高い作家。いずれの作品も著者の造詣が深い『ワカサギ』『難民医療団』『高原の病院』が登場する。
幾度目かの最期
文庫本でそれほど厚みもなく、1200円は高価に感じますが、読み応えは十分にあります。天才少女久坂葉子が贈る私小説。戦時中の激動の日本とその中で揺れ動く乙女心がよく書かれています。
スプートニクの恋人
実は村上春樹の小説を読むのはこれが初めてでした。非常に上品に仕上げられた作品だと思います。超現実的でいながら、現実的な部分もあり、ついつい引き込まれてしまいました。プラトニックな同性愛をテーマとした作品。