税に関する様々なデータを提示、比較することでアメリカの税制度にまつわる格差が主に政府や富裕層の思想、国内外の情勢などによって 意図的につくられてきたことを裏付ける内容になっている。 筆者の主張として富裕層に対する適正な課税基準は税収が最大化するまで=最貧困層の利益が最大化するまでだというものがあるが、 貧困層の経済状態がよくなれば当然の帰結として人口増につながると思われるが、温暖化といった環境問題対策にも経済的な問題が関わるわけで そもそも格差をどこまで縮小すべきなのかといった根本的な考察はなかった。 また、格差解消を実現するために国民所得税や富裕税の必要性を挙げているが、その大前提となる自国の多国籍企業の租税回避に対する取り締まりや 課税対象所得のごまかしなどに対する取り締まりをどうやって実現させていくのかといった具体的な記述もなかった。 国際競争の観点から見ると政府が自国の金融産業や大企業を優遇しようとするのは明白なのでフリーライダーの問題が解消される保証がない限り、議論はできない。 筆者はとにかく現実的な格差の問題を埋めることを問題解決の主眼に置いているが、消費税を廃止して国民所得税を導入するといった提案は 富裕層の贅沢な暮らしを間接的に促すことにもなるので少なくとも一般市民の心理的な不公平感は解消しにくいのではないだろうか? たとえば消費税を累進的な仕組みにすれば貧困層を直接支援せずとも、心理的な不満を軽減することは可能である。 格差の問題という漠然としたものと向き合うにあたっては環境問題など、より幅広い視野を確保する必要性を感じる。
ステレオタイプ脅威の影響の中身として1.マイノリティに対する不安2.モチベーションの低下3.思考に集中できなくなる4.それらを理由とする長期的に見た能力低下 などが挙げられているが、本書に出てくるステレオタイプ脅威の個別の事例にどの中身がどれほどの割合で影響しているかといった考察はほとんどなく、研究結果の精査にまだまだ余地があると感じた。 またステレオタイプ脅威に対しての解決策として1.自己肯定化2.学びの機会と捉えるポジティブシンキングなどが挙げられているが、様々な要因から効果は限定的で少なくとも万能の解決策とは言い難いと筆者も認めているように見受けられる。 結局のところ、本文にあるように偏見をなくしたとしてもマイノリティに分類される不安などの理由からステレオタイプの影響からは逃れられないのであり、環境をあらかじめ自ら選択する(マイノリティに分類されるような状況をあらかじめ避ける)こともステレオタイプ脅威の影響をコントロールできるという点で有効かつ確実な解決策として挙げざるを得ないという言い方を筆者はしている。 マイノリティに属することを極力避けようとする(似た者同士、共通点が多い者同士で集まる)態度や行動は社会を分断に向かわせ、ステレオタイプの脅威を助長する恐れがあるので好ましくないという論調の筆者ではあるが、ステレオタイプ脅威の影響の受けやすさには個人差もあることから、結局のところ結果の原因が選択の自由も含めた本人の能力に起因する(マイノリティでもやっていけるという自負など)のだとすれば、あまり神経質にならなくてもいいのでないかと個人的に思う。 マイノリティでもやっていける自信がない人は事前にマジョリティ側に回ることを期待するのがやはり無難で、そのためには最低限の自己分析や所属先の状況を把握しておくということが一番大事だと思う
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つくられた格差
税に関する様々なデータを提示、比較することでアメリカの税制度にまつわる格差が主に政府や富裕層の思想、国内外の情勢などによって 意図的につくられてきたことを裏付ける内容になっている。 筆者の主張として富裕層に対する適正な課税基準は税収が最大化するまで=最貧困層の利益が最大化するまでだというものがあるが、 貧困層の経済状態がよくなれば当然の帰結として人口増につながると思われるが、温暖化といった環境問題対策にも経済的な問題が関わるわけで そもそも格差をどこまで縮小すべきなのかといった根本的な考察はなかった。 また、格差解消を実現するために国民所得税や富裕税の必要性を挙げているが、その大前提となる自国の多国籍企業の租税回避に対する取り締まりや 課税対象所得のごまかしなどに対する取り締まりをどうやって実現させていくのかといった具体的な記述もなかった。 国際競争の観点から見ると政府が自国の金融産業や大企業を優遇しようとするのは明白なのでフリーライダーの問題が解消される保証がない限り、議論はできない。 筆者はとにかく現実的な格差の問題を埋めることを問題解決の主眼に置いているが、消費税を廃止して国民所得税を導入するといった提案は 富裕層の贅沢な暮らしを間接的に促すことにもなるので少なくとも一般市民の心理的な不公平感は解消しにくいのではないだろうか? たとえば消費税を累進的な仕組みにすれば貧困層を直接支援せずとも、心理的な不満を軽減することは可能である。 格差の問題という漠然としたものと向き合うにあたっては環境問題など、より幅広い視野を確保する必要性を感じる。
ステレオタイプの科学
ステレオタイプ脅威の影響の中身として1.マイノリティに対する不安2.モチベーションの低下3.思考に集中できなくなる4.それらを理由とする長期的に見た能力低下 などが挙げられているが、本書に出てくるステレオタイプ脅威の個別の事例にどの中身がどれほどの割合で影響しているかといった考察はほとんどなく、研究結果の精査にまだまだ余地があると感じた。 またステレオタイプ脅威に対しての解決策として1.自己肯定化2.学びの機会と捉えるポジティブシンキングなどが挙げられているが、様々な要因から効果は限定的で少なくとも万能の解決策とは言い難いと筆者も認めているように見受けられる。 結局のところ、本文にあるように偏見をなくしたとしてもマイノリティに分類される不安などの理由からステレオタイプの影響からは逃れられないのであり、環境をあらかじめ自ら選択する(マイノリティに分類されるような状況をあらかじめ避ける)こともステレオタイプ脅威の影響をコントロールできるという点で有効かつ確実な解決策として挙げざるを得ないという言い方を筆者はしている。 マイノリティに属することを極力避けようとする(似た者同士、共通点が多い者同士で集まる)態度や行動は社会を分断に向かわせ、ステレオタイプの脅威を助長する恐れがあるので好ましくないという論調の筆者ではあるが、ステレオタイプ脅威の影響の受けやすさには個人差もあることから、結局のところ結果の原因が選択の自由も含めた本人の能力に起因する(マイノリティでもやっていけるという自負など)のだとすれば、あまり神経質にならなくてもいいのでないかと個人的に思う。 マイノリティでもやっていける自信がない人は事前にマジョリティ側に回ることを期待するのがやはり無難で、そのためには最低限の自己分析や所属先の状況を把握しておくということが一番大事だと思う