一言で言うと、『救いになる本』だ。 著者自身も、どうしても朝起きられないから就活しないでお店を始めたと書いているが、一般的な勤め人が性に合わない人に対して「こういう生き方もあるゾ」と実体験を基に、ていねいにわかりやすく教えてくれる。 近年強く思うのは、ブラック企業勤めややりたくな過ぎる仕事で消耗した人は 、中庸を通り越して逆の方向に振り切り過ぎるきらいがあるということだ。 「もうこんな仕事辞めてやる!お金なんて汚いものだ!好きなことだけやる!好きなことで生きていく!(退職する)…あれ?私は何が好きなんだ?何をしたいんだ…?」 そこから、キラキラした起業家界隈に目を奪われ、マルチまがいのセミナーやサロンにハマり搾取されていく…という構図が確立されている。 “嫌なことをしない=好きなことで生きる”ではないのだ。 嫌な仕事を選ぶ義務がないのと同様に、無理に好きなことで稼ぐ義務もないのだ。 えらてんさんもTwitterのサブアカウントでこう言っている。 「自分のやりたいことをやるな やっても苦にならないことの中から需要あるものをやれ やりたいことやるのは休日にやれ」 やるのが嫌な、苦になることをやらずにいられるのが既に尊いことだ。 やりたいことを仕事にしなくても、苦にならないことで生きていける程度のお金を稼げばいいのだ。 巧く生きられない人でも大丈夫。その方法が“しょぼい起業”としてこの本に書いてある。 ご近所付き合いの大切さ・誠実であること・草むしりでもいいから実績や成果物を積み上げること…など、従来のイメージの起業家というより、地に足のついた商人の口伝を受けている印象を抱いた。 あと、特筆すべきはこの本があくまで「主流の働き方がしんどい人にはこういう方法もありますよ」という提案であり、勤め人をバカにしていない点だ。勤め人ができる人はそれでいいのだ。 ドロップアウトした人はついついサラリーマンを貶しがちだが、それはあくまでその人にその働き方が合わなかっただけの話。 サラリーマンにはサラリーマンのメリットが、経営者には経営者の辛いことがそれぞれあるのだ。比較してどっちが良い悪いということではない。 そして2019年1月17日、 全文の無料公開が決まったとのことでおめでたい。 たくさんの生きづらい人に読んでほしい。 目を通したら、書籍も購入したくなると思う。
期間限定の特別価格でプレミアムサービスを体験
あなたのビジネスを次のレベルへ
© Copyright 2025, All Rights Reserved
しょぼい起業で生きていく
一言で言うと、『救いになる本』だ。 著者自身も、どうしても朝起きられないから就活しないでお店を始めたと書いているが、一般的な勤め人が性に合わない人に対して「こういう生き方もあるゾ」と実体験を基に、ていねいにわかりやすく教えてくれる。 近年強く思うのは、ブラック企業勤めややりたくな過ぎる仕事で消耗した人は 、中庸を通り越して逆の方向に振り切り過ぎるきらいがあるということだ。 「もうこんな仕事辞めてやる!お金なんて汚いものだ!好きなことだけやる!好きなことで生きていく!(退職する)…あれ?私は何が好きなんだ?何をしたいんだ…?」 そこから、キラキラした起業家界隈に目を奪われ、マルチまがいのセミナーやサロンにハマり搾取されていく…という構図が確立されている。 “嫌なことをしない=好きなことで生きる”ではないのだ。 嫌な仕事を選ぶ義務がないのと同様に、無理に好きなことで稼ぐ義務もないのだ。 えらてんさんもTwitterのサブアカウントでこう言っている。 「自分のやりたいことをやるな やっても苦にならないことの中から需要あるものをやれ やりたいことやるのは休日にやれ」 やるのが嫌な、苦になることをやらずにいられるのが既に尊いことだ。 やりたいことを仕事にしなくても、苦にならないことで生きていける程度のお金を稼げばいいのだ。 巧く生きられない人でも大丈夫。その方法が“しょぼい起業”としてこの本に書いてある。 ご近所付き合いの大切さ・誠実であること・草むしりでもいいから実績や成果物を積み上げること…など、従来のイメージの起業家というより、地に足のついた商人の口伝を受けている印象を抱いた。 あと、特筆すべきはこの本があくまで「主流の働き方がしんどい人にはこういう方法もありますよ」という提案であり、勤め人をバカにしていない点だ。勤め人ができる人はそれでいいのだ。 ドロップアウトした人はついついサラリーマンを貶しがちだが、それはあくまでその人にその働き方が合わなかっただけの話。 サラリーマンにはサラリーマンのメリットが、経営者には経営者の辛いことがそれぞれあるのだ。比較してどっちが良い悪いということではない。 そして2019年1月17日、 全文の無料公開が決まったとのことでおめでたい。 たくさんの生きづらい人に読んでほしい。 目を通したら、書籍も購入したくなると思う。