いいですねえ、このタイトル。物事の本質を見極めていくと、表面的な認知とは全く逆のことが真実だったというのが、世界有数の叡智6人の言葉で浮かび上がってきます。知的刺激に満ち満ちた良書です。いい話を引き出すインタビューア(著者)の技量も凄いです。 真実を追い求め続けることができるから真実を理解できる、当たり前のことなのですが、自分のような凡人には実践が難しい。 なぜ難しいかというと、凡人は知らないことが不安だから、ある段階で理解した気になって、それ以上考えることを止めてしまうからなのです。面倒だなあという時には、手近な数人に聞いた答えの最大公約数的なところで納得してしまいます。 これではいけない。先ずは「自分は何も知らない。」ということを知るところから始めます。
初版1974年(昭和49年)で、邦訳は1976年です。当時、自分は小学生でしたが、両親との会話でおぼろげながら、農薬禍がちょっとした騒ぎになっていたことを覚えています。高校の現代社会という教科で、この書名ぐらいは知っていました。 農薬と化学肥料に頼る農業は生態系を木っ端微塵にする自傷行為と同じということを、丁寧なデーターで教えてくれます。『農薬は虫を殺さない程度の毒』って揶揄されますが、捕食による生物濃縮をちゃんと説明しています。 発行から長らくたってようやく国際的な歩調が揃って来たのは、地球温暖化と共通する感があります。キーワード的なものでは 例えば、生物の多様性に関する条約(1992年)、有機JAS認証制度(2001年) 日本のお隣の某国では、工場排水の黒い水が農業用水になっていたり、野菜を洗うための洗剤がヒット商品だったり、欧米で禁止されている農薬を未だ使っていたり。。いやはや、40年前のアメリカや日本みたいです。
40代の小生にとっては、今更という内容です。 数学が出来るから/出来ないから 理系/文系という発想で進学先を決定するのが、いかにナンセンスかを卒業する前には気が付くハズです。たいていの文系学部に行っても、統計計算は必要です。経済学部の数理経済の授業にモグッた時には、数学の授業かと思いましたし、建築学科ではデッサンの授業が必須です。 本書の内容は陳腐ですし、類似内容の本はいくらもあるでしょう。この手の内容の本を、10代後半から20代までに読んでおけば良いと思います。40代になって、この本の内容に感銘を受けるようでは、すでに、修正の効かない理系バカor文系バカになっています。
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知の逆転
いいですねえ、このタイトル。物事の本質を見極めていくと、表面的な認知とは全く逆のことが真実だったというのが、世界有数の叡智6人の言葉で浮かび上がってきます。知的刺激に満ち満ちた良書です。いい話を引き出すインタビューア(著者)の技量も凄いです。 真実を追い求め続けることができるから真実を理解できる、当たり前のことなのですが、自分のような凡人には実践が難しい。 なぜ難しいかというと、凡人は知らないことが不安だから、ある段階で理解した気になって、それ以上考えることを止めてしまうからなのです。面倒だなあという時には、手近な数人に聞いた答えの最大公約数的なところで納得してしまいます。 これではいけない。先ずは「自分は何も知らない。」ということを知るところから始めます。
沈黙の春
初版1974年(昭和49年)で、邦訳は1976年です。当時、自分は小学生でしたが、両親との会話でおぼろげながら、農薬禍がちょっとした騒ぎになっていたことを覚えています。高校の現代社会という教科で、この書名ぐらいは知っていました。 農薬と化学肥料に頼る農業は生態系を木っ端微塵にする自傷行為と同じということを、丁寧なデーターで教えてくれます。『農薬は虫を殺さない程度の毒』って揶揄されますが、捕食による生物濃縮をちゃんと説明しています。 発行から長らくたってようやく国際的な歩調が揃って来たのは、地球温暖化と共通する感があります。キーワード的なものでは 例えば、生物の多様性に関する条約(1992年)、有機JAS認証制度(2001年) 日本のお隣の某国では、工場排水の黒い水が農業用水になっていたり、野菜を洗うための洗剤がヒット商品だったり、欧米で禁止されている農薬を未だ使っていたり。。いやはや、40年前のアメリカや日本みたいです。
理系バカと文系バカ
40代の小生にとっては、今更という内容です。 数学が出来るから/出来ないから 理系/文系という発想で進学先を決定するのが、いかにナンセンスかを卒業する前には気が付くハズです。たいていの文系学部に行っても、統計計算は必要です。経済学部の数理経済の授業にモグッた時には、数学の授業かと思いましたし、建築学科ではデッサンの授業が必須です。 本書の内容は陳腐ですし、類似内容の本はいくらもあるでしょう。この手の内容の本を、10代後半から20代までに読んでおけば良いと思います。40代になって、この本の内容に感銘を受けるようでは、すでに、修正の効かない理系バカor文系バカになっています。