今回のリミックスは凄まじかった。 モノ音源しかないリンゴの叩く「ラブ・ミー・ドゥ」リアルステレオは、蘇り方半端ない! シンプルな曲故、デミックス技術の成果凄まじく、 若き日の彼らが今演奏しているような鮮度で聞こえる。CD2/12~19曲はリボルバー・リミックス企画からの音源だが、CD1の19曲とCD2/1~11曲の全30曲はニューリミックス。全編バランスの取れた定位と、ボーカルパート、各楽器、それぞれ鮮明で、非常に楽しめた。個人的には全体的にドラムパターンがクッキリし、リンゴの面目躍如と感じている。 リンゴとポール、ビートルズのリズム隊の強靭さを改めて認識、リンゴも天賦の才能を持つミュージシャンなのだとよく分かる。 その逆で、耳馴染んだサウンドとの違和感も多くある。代表は、「ア・ハード・デイズ・ナイト」オープニングの響き。いくら何でもこれはない。(慣れたくないな)昭和のチープなトランジスタラジオから無理やり出した音のよう。これに続く本編のミックスが素晴らしいので、なおさら残念。他にも細かい違和感は多々あるが、「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ヘルプ」「ラバー・ソール」からの各楽曲素晴らしく、赤盤には圧倒された。 今回のデミックス・リミックス技術で思うことは。 昔のライブ音源に使うとどうなるだろう? 「スタークラブ」「BBC」「ワシントンDCコンサート」、あの「ハリウッドボール」も、案外近い日に体験できるかも知れないし、我が人生には間に合わないかもしれない。期待は膨らむ。 あとは早くデビューアルバムから、6枚目「ラバー・ソール」を完全版でお願いしたい。アルバム単位で実現出来たら、一大革命である。デジタルマスターになるが、可能な限り大きなファイルでアナログにカットして貰いたい。 2007年のリマスター盤や、昔の盤なんかと聞き比べて、贅沢な時間過ごしたい。その際には、今回の赤盤での違和感が解消されていると尚いいな。
音は良い。新たなミックスだから好き嫌いは当然。思い入れ捨てれば、決して悪くない。やはり目玉はグリン・ジョンズ版「ゲットバック」CD-4だろう。初めて聞いた印象は、音の良くなった「アンソロジー3」。ここにはストリングスもウォールオブサウンドもない、激しくも生々しい演奏、艶やかなボーカルやシャウト、マニアには堪らない要素が詰まってはいる。ただ思うことは、これだったら「ネイキッド」の前にリリースして欲しかった。もしこれが先ならワインディングロードだけでも恐ろしく心を揺さぶられたことだろう、想像に難くない。今更同じような裸のテイクを聞かされても、ある意味興ざめもする。ネイキッドと言いながら切ったり繋げたり、だがこちらは違う。当時グリン・ジョンズがアセテート版に落とし、4人に聞かせたバージョン、本当にそのものなら、これ以上のリアリティーと歴史の証言はない。 このスペシャルエディションを通して、彼らの演奏が如何に荒々しくダイナミックなものか実感できた。ハンブルグの頃からこうなのだろう。 楽しめたのも事実だし、外装も凝っていて部屋に置くと映えます。(4っの窓からジャケットの表と裏の写真がセレクトできる。裏ジャケのジョンが鮮明になり、ニット帽?かぶってる!45年振り新発見。)ではあるが、この価格に見合ったものかというと、人それぞれだろう。豪華ブックレットと言うが、生き証人の邂逅以外退屈だ、全部読むの苦痛です。何時も思うが、例えばレコーディングデータを詳細に付けるとか、使用楽器をテイク毎に明らかにするとか、尽きない興味は幾らでもある。パケージにしてもいつもながら、CDはキツキツ、反れないか曲がらないか、この価格で何故ストレス感じるのか理解に苦しむ。Blu-rayオーディオは最高に音が良い。ハイレゾ、サラウンドで臨場感もたっぷり。けどビートルズには本質を外れた楽しみ、決してマストでは無い。ここに、映画「ゲットバック」のルーフトップアクトの画像でも付いていればね……実際は付いてません。 結局、永年のファンが色々な角度から耳を傾け、音源の違いやミックスの違い、今まで埋もれていた音の発見とか、かなりコアな楽しみ方をする為の商品と言える。
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『ザ・ビートルズ 1962年〜1966年』 2023エディション (2CD)
今回のリミックスは凄まじかった。 モノ音源しかないリンゴの叩く「ラブ・ミー・ドゥ」リアルステレオは、蘇り方半端ない! シンプルな曲故、デミックス技術の成果凄まじく、 若き日の彼らが今演奏しているような鮮度で聞こえる。CD2/12~19曲はリボルバー・リミックス企画からの音源だが、CD1の19曲とCD2/1~11曲の全30曲はニューリミックス。全編バランスの取れた定位と、ボーカルパート、各楽器、それぞれ鮮明で、非常に楽しめた。個人的には全体的にドラムパターンがクッキリし、リンゴの面目躍如と感じている。 リンゴとポール、ビートルズのリズム隊の強靭さを改めて認識、リンゴも天賦の才能を持つミュージシャンなのだとよく分かる。 その逆で、耳馴染んだサウンドとの違和感も多くある。代表は、「ア・ハード・デイズ・ナイト」オープニングの響き。いくら何でもこれはない。(慣れたくないな)昭和のチープなトランジスタラジオから無理やり出した音のよう。これに続く本編のミックスが素晴らしいので、なおさら残念。他にも細かい違和感は多々あるが、「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ヘルプ」「ラバー・ソール」からの各楽曲素晴らしく、赤盤には圧倒された。 今回のデミックス・リミックス技術で思うことは。 昔のライブ音源に使うとどうなるだろう? 「スタークラブ」「BBC」「ワシントンDCコンサート」、あの「ハリウッドボール」も、案外近い日に体験できるかも知れないし、我が人生には間に合わないかもしれない。期待は膨らむ。 あとは早くデビューアルバムから、6枚目「ラバー・ソール」を完全版でお願いしたい。アルバム単位で実現出来たら、一大革命である。デジタルマスターになるが、可能な限り大きなファイルでアナログにカットして貰いたい。 2007年のリマスター盤や、昔の盤なんかと聞き比べて、贅沢な時間過ごしたい。その際には、今回の赤盤での違和感が解消されていると尚いいな。
レット・イット・ビー スペシャル・エディション[スーパー・デラックス] (完全生産限定盤 5SHM-CD+Blu-ray)
音は良い。新たなミックスだから好き嫌いは当然。思い入れ捨てれば、決して悪くない。やはり目玉はグリン・ジョンズ版「ゲットバック」CD-4だろう。初めて聞いた印象は、音の良くなった「アンソロジー3」。ここにはストリングスもウォールオブサウンドもない、激しくも生々しい演奏、艶やかなボーカルやシャウト、マニアには堪らない要素が詰まってはいる。ただ思うことは、これだったら「ネイキッド」の前にリリースして欲しかった。もしこれが先ならワインディングロードだけでも恐ろしく心を揺さぶられたことだろう、想像に難くない。今更同じような裸のテイクを聞かされても、ある意味興ざめもする。ネイキッドと言いながら切ったり繋げたり、だがこちらは違う。当時グリン・ジョンズがアセテート版に落とし、4人に聞かせたバージョン、本当にそのものなら、これ以上のリアリティーと歴史の証言はない。 このスペシャルエディションを通して、彼らの演奏が如何に荒々しくダイナミックなものか実感できた。ハンブルグの頃からこうなのだろう。 楽しめたのも事実だし、外装も凝っていて部屋に置くと映えます。(4っの窓からジャケットの表と裏の写真がセレクトできる。裏ジャケのジョンが鮮明になり、ニット帽?かぶってる!45年振り新発見。)ではあるが、この価格に見合ったものかというと、人それぞれだろう。豪華ブックレットと言うが、生き証人の邂逅以外退屈だ、全部読むの苦痛です。何時も思うが、例えばレコーディングデータを詳細に付けるとか、使用楽器をテイク毎に明らかにするとか、尽きない興味は幾らでもある。パケージにしてもいつもながら、CDはキツキツ、反れないか曲がらないか、この価格で何故ストレス感じるのか理解に苦しむ。Blu-rayオーディオは最高に音が良い。ハイレゾ、サラウンドで臨場感もたっぷり。けどビートルズには本質を外れた楽しみ、決してマストでは無い。ここに、映画「ゲットバック」のルーフトップアクトの画像でも付いていればね……実際は付いてません。 結局、永年のファンが色々な角度から耳を傾け、音源の違いやミックスの違い、今まで埋もれていた音の発見とか、かなりコアな楽しみ方をする為の商品と言える。