言い間違えをしながらも、読みたい本を探そうとする利用者の気持ちが、私にはよくわかります。いっつも図書館の司書さんにはお世話になっています。本探しをお願いするのに最初ははずかしさもありましたが、今はそれほど気にしていません。本を読みたい気持ちが勝っているからです。司書さんは、少ない情報からでも探している本をよく見つけてくださるので、いつも感謝しています。この本を読んだので、どうせなら司書さんを爆笑させられるような言い間違いを、いつかできたらいいなと思いました。楽しい本でした。
とても饒舌だけど、湧いてくる言いたい気分を表現するには、まだ言葉が足りない。そんなもやもやを畳み掛けるように伝えながら、的確な構成で伏瀬を回収したりオチをつけたりしていて、読んでいて、とても楽しかったです。本の活字と尾崎さんの語り口が重なって、面白い読書ができました。
宮本常一の研究の軌跡や記録をもとに、民俗学の捉え方を見渡せる本でした。生活に密接している物が変化すれば、人の生活自体も変化し、価値観や人間関係も変化していきます。長年、田舎に住んでいるので、物の作用の大きさは、常々感じていました。なぜ地方の生活が変化してきたのか、その理由や要因を知ることで、改変されていくものの必然と、忘れられたものの中から取り戻すべき意識や歴史を、見極められる気がしました。
幸せに生きるってどんなことだろうと考えさせられました。逃れられない結末を目前にしてこれまでの時間を振り返りながら、生きているという実感を強めていく雫さんとそれを真摯に支える人たちの姿が、心に響きました。生きているという実感をさほど持てないまま、生活に追われて四苦八苦している自分にも、終わりは来ます。その時、幸せなおやつを思い出す落ち着いた気持ちで時間を過ごすことができるか、自信はありません。私には、生きることと生活することの差異を考えさせてくれるいい本でした。
無自覚に、社会の風潮に同化した価値観で物事を判断していることがあります。何で良くないのか、明確な基準を持っていないのにも関わらず、とりあえず批判したり相づちを打ったりしていることに、モヤモヤすることもあります。肌感覚として時流に流されてるなあという思いはあっても、その不条理さを理解し乗り越えようという気持ちを、強く持つことはありませんでした。この本を読んで、ちょっとだけ、時流に刃向かってみようという勇気が強まったような気がします。
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100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集
言い間違えをしながらも、読みたい本を探そうとする利用者の気持ちが、私にはよくわかります。いっつも図書館の司書さんにはお世話になっています。本探しをお願いするのに最初ははずかしさもありましたが、今はそれほど気にしていません。本を読みたい気持ちが勝っているからです。司書さんは、少ない情報からでも探している本をよく見つけてくださるので、いつも感謝しています。この本を読んだので、どうせなら司書さんを爆笑させられるような言い間違いを、いつかできたらいいなと思いました。楽しい本でした。
泣きたくなるほど嬉しい日々に
とても饒舌だけど、湧いてくる言いたい気分を表現するには、まだ言葉が足りない。そんなもやもやを畳み掛けるように伝えながら、的確な構成で伏瀬を回収したりオチをつけたりしていて、読んでいて、とても楽しかったです。本の活字と尾崎さんの語り口が重なって、面白い読書ができました。
今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる
宮本常一の研究の軌跡や記録をもとに、民俗学の捉え方を見渡せる本でした。生活に密接している物が変化すれば、人の生活自体も変化し、価値観や人間関係も変化していきます。長年、田舎に住んでいるので、物の作用の大きさは、常々感じていました。なぜ地方の生活が変化してきたのか、その理由や要因を知ることで、改変されていくものの必然と、忘れられたものの中から取り戻すべき意識や歴史を、見極められる気がしました。
ライオンのおやつ
幸せに生きるってどんなことだろうと考えさせられました。逃れられない結末を目前にしてこれまでの時間を振り返りながら、生きているという実感を強めていく雫さんとそれを真摯に支える人たちの姿が、心に響きました。生きているという実感をさほど持てないまま、生活に追われて四苦八苦している自分にも、終わりは来ます。その時、幸せなおやつを思い出す落ち着いた気持ちで時間を過ごすことができるか、自信はありません。私には、生きることと生活することの差異を考えさせてくれるいい本でした。
今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
無自覚に、社会の風潮に同化した価値観で物事を判断していることがあります。何で良くないのか、明確な基準を持っていないのにも関わらず、とりあえず批判したり相づちを打ったりしていることに、モヤモヤすることもあります。肌感覚として時流に流されてるなあという思いはあっても、その不条理さを理解し乗り越えようという気持ちを、強く持つことはありませんでした。この本を読んで、ちょっとだけ、時流に刃向かってみようという勇気が強まったような気がします。