まだ読んでいませんが、水木センセ関連で好きになり読んでみようと購入しました。,前に持っていた本に水をこぼしてしまい、ヨレヨレにしてしまいました。 私は、京極夏彦さんの作品群ではこの「巷説百物語シリーズ」が一番 好きなので、保存用に迷わずリピート購入しました。 泉鏡花賞受賞作『嗤う伊右衛門』にも登場する小股潜りの又市が、 江戸の世を舞台に悪党を退治する時代小説の第1弾です。 短編が七本収録されていてサクサク読めます。 最も印象に残ったのは、最後の「帷子辻」ですね。 生と死というものへの著者の想いが込められていて、その想いを又市に こう語らせます。 「この世は悲しいぜ、玉泉坊。その婆ァだけじゃねえぜ。おまえも奴も、 人間は皆一緒だ。自分を騙し、世間を騙してようやっと生きてるのよ。 それでなくっちゃ生きられねェのよ。汚くて臭ェ己の本性を知り乍ら、 騙して賺して生きているのよ。だからよ―」 俺達の人生は夢みてェなものじゃあねえか。 又市はそう言った。 「無理に揺さぶって、水かけて頬叩いて、目ェ醒まさせたっていいこたァねえ。 この世はみんな嘘っ八だ。その嘘を真実と思い込むからどこかで壊れるのよ。 かといって、目ェ醒まして本物の真実見ちまえば、辛くッて生きちゃ行けねェ。 人は弱いぜ。だからよ、嘘を嘘と承知で生きる、それしか道はねえんだよ。 煙に巻いて霞に眩まして、幻見せてよ、それで物事ァ丸く収まるンだ。 そうじゃあねェか―」 とても心に響いた台詞でした。,京極夏彦の「姑獲鳥の夏」初版で嵌って以来のファンです 京極の本を手に取ると、あまりの厚さと重量に 読みきれるかな~と、思うのですが 一気に読んでしまいます 時々、疲れてしまって(面白く読んでいても)積読放置 またしばらくすると手にとって、仕事が進まない!と反省しつつ読破の繰り返しです 巷説シリーズは、見事に私が絡め取られてしまいました,1巻目は展開はスピーディながら今一つ乗り切れなかったのですが、2巻目以降の各キャラクター達の過去がかかわってきてから、好みの小説になりました。 短編で話がどんどん回っていくので、主人公たちの話がそれることもなく、一気に読み切れます。,以前アニメを見て割りと好きな世界設定なので購入。まだ半分ほどしか読んでないけどアニメを見ていたにも関わらず設定や背景などに若干わかりにくさを感じますね。多分文章の書き方の好みが合わないのかもしれません。
レビュー(264件)
まだ読んでいませんが、水木センセ関連で好きになり読んでみようと購入しました。
「悲しいやねえ、人ってェのはさあ」
前に持っていた本に水をこぼしてしまい、ヨレヨレにしてしまいました。 私は、京極夏彦さんの作品群ではこの「巷説百物語シリーズ」が一番 好きなので、保存用に迷わずリピート購入しました。 泉鏡花賞受賞作『嗤う伊右衛門』にも登場する小股潜りの又市が、 江戸の世を舞台に悪党を退治する時代小説の第1弾です。 短編が七本収録されていてサクサク読めます。 最も印象に残ったのは、最後の「帷子辻」ですね。 生と死というものへの著者の想いが込められていて、その想いを又市に こう語らせます。 「この世は悲しいぜ、玉泉坊。その婆ァだけじゃねえぜ。おまえも奴も、 人間は皆一緒だ。自分を騙し、世間を騙してようやっと生きてるのよ。 それでなくっちゃ生きられねェのよ。汚くて臭ェ己の本性を知り乍ら、 騙して賺して生きているのよ。だからよ―」 俺達の人生は夢みてェなものじゃあねえか。 又市はそう言った。 「無理に揺さぶって、水かけて頬叩いて、目ェ醒まさせたっていいこたァねえ。 この世はみんな嘘っ八だ。その嘘を真実と思い込むからどこかで壊れるのよ。 かといって、目ェ醒まして本物の真実見ちまえば、辛くッて生きちゃ行けねェ。 人は弱いぜ。だからよ、嘘を嘘と承知で生きる、それしか道はねえんだよ。 煙に巻いて霞に眩まして、幻見せてよ、それで物事ァ丸く収まるンだ。 そうじゃあねェか―」 とても心に響いた台詞でした。
たまらん!
京極夏彦の「姑獲鳥の夏」初版で嵌って以来のファンです 京極の本を手に取ると、あまりの厚さと重量に 読みきれるかな~と、思うのですが 一気に読んでしまいます 時々、疲れてしまって(面白く読んでいても)積読放置 またしばらくすると手にとって、仕事が進まない!と反省しつつ読破の繰り返しです 巷説シリーズは、見事に私が絡め取られてしまいました
1巻目は展開はスピーディながら今一つ乗り切れなかったのですが、2巻目以降の各キャラクター達の過去がかかわってきてから、好みの小説になりました。 短編で話がどんどん回っていくので、主人公たちの話がそれることもなく、一気に読み切れます。
以前アニメを見て割りと好きな世界設定なので購入。まだ半分ほどしか読んでないけどアニメを見ていたにも関わらず設定や背景などに若干わかりにくさを感じますね。多分文章の書き方の好みが合わないのかもしれません。