『中国嫁日記』の井上家と一緒に学ぶ、マルクスの『資本論』で世界を救う道! 気候変動により、私たちの世界は崩壊の危機にあります。 その原因は、人々が欲望のままに経済成長へと走る資本主義。 そこで叫ばれるキーワードが「脱成長」です。 しかし「脱成長」という理念に基づく、 資本主義からの脱却は本当に世界を救う道たりえるのでしょうか? 本書では「脱成長共産主義(コミュニズム)」を批判的に検討し、しかしその思想の中核にある『資本論』を「逆」に読み解くことで、資本主義のなかで世界を救う道を探ります! 次に世界を変える者は、絶対にこの本を読んでいる!
レビュー(7件)
いつも「救いと光」を探して読むのですが「救いと光」を見つけても選挙では闇に向かって進む道が選ばれます。
細かいところに疑問は残りますが、書かれている内容の殆どは納得です。 税金をさげて、市場に出回るお金を増やそう! そのお金は環境問題、特にエネルギー資源に投資しよう! 政治が動かないのであれば、デモをして民意を示そう!
※少々ネタバレ含みます 以前、同著者の「がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか」が良く最新作のこちらを購入。 伝えたいことはその時と大きく変わらずも、そこに+αで色々絡めてきており多角的な視点で思考できます。 多くの物事は「是々非々」で考えていかなければいけないし、疑うことも忘れてはダメ(クリティカルシンキング?)この本の限らず色々な本を読んだり勉強?をして知識を増やす日本人が増えてほしいなと思う。 【追記】この本の内容を鵜呑みにするならば、なぜ近年SDGsという言葉がが広く浸透・使われるようになったのかも納得がいく。 それと著者は「意見と状況(データ)を述べた → 直後のコマ・ページでそれを否定する」という傾向があるのでよりクリティカルシンキングに読むことができる、反面少しイラっとするかもしれません笑
過去と現代を読み解き、そして未来へ
井上先生は「中国嫁日記」で有名ですが、経済関連の単行本も何冊か出してまして、今回は世界史の授業で一度は聞いたことがあるだろうカール・マルクスの「資本論」がテーマで、これまでの単行本とは厚さからして違います。 最初に書いておきますと、タイトルが「逆資本論」とありますがアンチ共産主義の本ではありません。かと言って、共産主義万歳な本でもありません。 確かにソ連を始めとする共産主義国家は失敗しましたが、だからと言ってマルクスはすべて間違っているわけじゃないとは本書でも言及されています。そもそもマルクスが資本論を書いたのは産業革命の時代、社会における格差と貧困の拡大が背景にあったのですが、これって現代にも当てはまりますよね? 更に現代は地球規模の気候問題もありまして、それらに対して私達はいかにすべきかを、資本論が書かれた時代背景から共産主義国家の誕生と失敗、現代の政治の諸問題なども絡めながら、マルクス経済学にヒントを求めたのがこちらの本なのです。 と、書いたらかなり固い本というイメージになると思いますが、漫画で分かりやすく説明してくれますからそこはご心配なく。 人類は歴史の中で少なからず間違いを犯して来ました。ですが同時に少なからず間違いを直して今日まで来たのです。 今回も、間違いがあればそれを直していけると信じています。
色んな内容がいっぱい詰まった面白い本です。『マルクスを使う』という発想が特に好きです。楽観性バイアスや確証バイアスのくだりも好きです。お値段以上の価値は絶対にあるのでぜひ一読をお勧めします。