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明治末から昭和初期にかけて活躍した絵師、小原古邨(1877〜1945)は、鳥や動物、花といった身近な自然を精巧な木版画で表現し、海外に輸出された作品は欧米を中心に大きな人気を博しました。没後日本では忘れられていましたが、昨今展覧会が開かれるなど再評価の気運が高まり注目を集めています。本書は東京の太田記念美術館で2019年2月から開催される展覧会の図録兼用書籍として、約150点の木版画を掲載し、古邨の全貌を紹介する待望の画集です。江戸時代より伝わる木版画の技を駆使して表現された、花や鳥の生き生きした姿は現代の私たちを夢のような「紙上の楽園」に誘います。 [目次] はじめに 第1章 明治期の古邨 花樹と鳥 月下の鳥 雨に濡れる鳥 鳥の家族・つがい 雪景色のなかの鳥 水辺の鳥 鳥百姿 水の生き物 花と蝶 動物 風景 [特集]肉筆画稿 第2章 大正・昭和期の古邨 鳥 季節の情景 豊邨落款の作品 評伝 小原古邨の生涯 [コラム] 古邨の花鳥版画の制作過程 古邨の世界を支える伝統木版画の技術 古邨と歌川広重の花鳥画 古邨と明治の花鳥画 古邨、最初の花鳥版画 滑稽堂・秋山武右衛門と大黒屋・松木平吉 新版画を牽引した渡邊庄三郎 作品索引
レビュー(6件)
一部拡大写真もあるし、掲載点数も充実している。 江戸時代の浮世絵の版画と、小原古邨の版画との製作時の差異点についての解説ページもあり、理解が深まった。 ただ、鳥の絵のページに、その鳥の色の特徴はまだしも、学名などまで書いてあるのは必要だったのか疑問。 個人的には必要なかった。 ともあれ、この価格で内容の充実さを考えれば十分満足。
小原古邨作品の実物はなかなか見に行けないので、本を何冊か買ってみました。満足しています。
最近、小原古邨の版画の存在を知り、現物を見に行くことができないのでせめて本で確認したく購入しました。とても満足しています。
実物見たくなりました
多くの作品が掲載されているので、十分楽しめました。版画の様々な技法については、実物をみないとやはりわからないと思いますので、ぜひ実物を見に行きたいと思いました。
判型が割と大きめで画が見やすい
NHKの日曜美術館で話題になった小原古邨の展覧会の公式図録として制作された本。 主な作品が時には見開きで紹介されたり、一部分が拡大で掲載されるなど、細かな図柄がわかるし、なかなか良心的な本だと思いました。 ただ、昭和期の作品紹介がもう少しあってもいいのかな、と思いました。 この本に載ってないものがあるはずです。 全図録ではないのでしょうがないですが、少しだけ残念なのと、今でも一部の木版画は新品で売られているのですが、その情報がもう少し書いてくれると良かったので星1つ減らしました。