引き込まれる面白さ

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。 * 主人公・神場智則の何度もみる悪夢からこの物語がはじまる。妻・香代子と四国八十八ヶ所遍路旅を回りながら、神場の苦悩の原因、この夫婦のこれまで、娘の生い立ち、過去と現在の少女誘拐事件の捜査と結末が紐解かれていく。『それから。。。』引き込まれる面白さで、一機読みでした。 最後のページ、「。。。慈雨だ。神場は香代子を見た。香代子も神場を見た。瞳を交わしたまま、自然と手を取り合う。結願寺は、すぐそこだ。」、この終わり方、印象的でした。 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:柚月裕子[ユズキユウコ] ・略歴:1968年岩手県生まれ。2007年「待ち人」で山新文学賞入選、やましん文芸年間賞天賞受賞。'08年『臨床真理』で第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー。'13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞受賞。'16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。 ・出版:集英社 ・発売:2019月5月(第2刷) ・ページ数:406p ■これまでに購読した柚月裕子の著書 ・最後の証人(第7刷) ・検事の本懐(第6刷) ・検事の死命(第4刷) ・孤狼の血 ・朽ちないサクラ ----- ◆AFP情報 … ジャンル:本・雑誌・コミック、料率:3%