警務部と刑事部の暗闘
主人公は捜査畑から異動したばかりのD県の警務部広報官の三上義信。一人娘が失踪し、妻と苦悩の日々を過ごしながら、記者対策や上司である警務部長の身勝手な指示に振り回される毎日。
ある日、警察庁長官がD県を視察し、ロクヨン(「64」とは警察内部の符牒で、昭和64年に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件で未解決)の被害者の親である雨宮宅を慰問する計画が三上に告げられる。
その裏には、ノンキャリアの指定席である刑事部長ポストをめぐるキャリア組との暗闘があった。
視察を成功させたいキャリア組の警務部と本庁、これを阻止したいノンキャリア組の刑事部それぞれの思惑の中で、三上の揺れ動く心情を中心した人間ドラマが展開され、とても面白いですね。
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■本書の基本情報
・筆者:横山秀夫(ヨコヤマヒデオ)
・略歴:1957年東京生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒業後、上毛新聞社に入社。12年間の記者生活を経てフリーライターとなる。'91年「ルパンの消息」が第9回サントリーミステリー大賞佳作に選ばれる。'98年「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞。2000年「動機」で第53回日本推理作家協会賞・短編部門を受賞。
・出版:文藝春秋
・発売:2016年5月(第9刷)
・ページ数:355p
■これまでに購読した横山秀夫の著書
・「動機」 … 2005年8月(第21刷)
・「半落ち」 … 2009年7月(第20刷)
・「影の季節」 … 2010年5月(第29刷)
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