名前は知っていたが、なかなか手を出そうとは思わなかった。しかし、読んでびっくり。なぜもっと早く読まなかったんだろうと後悔すら感じた。もし、読もうか読むまいか迷っている人がいたら、是非、読むようにしてください。宮本氏が、語り手から引き出していく一人一人の人生とその時代は、柳田國男が「山の人生」のはじめにに書いていたあの樵の見た真っ赤な夕焼けを思い起こさせる。囲炉裏の火が暗闇をほのかに、あるときは激しく照らすように、心の微細な所に触れていく物語は感動せざるを得ない。