若きアッシジの聖フランチェスコを描いた作品。後半がかなり理屈ぽっくなり、浮いた感じがしてくるのが残念なところです。ドノファンが歌う歌がきれいで素敵だった。感動したのは最初のブラザーサン・シスタームーンのメロディに乗せて病から回復したときの鳥たちとの交流と同じブラザーサン・シスタームーンの歌が出てくる世俗教会から自分の信仰へと移っていく場面でした。2000年ぐらいに探したけれど発売されていなくてあきらめていたので大変にうれしいです。
暗黙知とは言葉には出来ないが、知っている事だというのだ。直感、勘等(おそらく無意識も)がそれに当たる。そして、それらは肉体を通じて得られる外界対して、いろいろな場で転換し階層としながら作りあげたものだ。そして、たぶん著者は根源には宇宙の意思ともいうべきもの(宇宙が生成し維持している根本法則とでもいうのだろうか)を想定しているように思う。進化自体が暗黙知を具現化していく道筋であり、方法であろう。著者は暗黙知を通じて宇宙を解明しようとする。まさに暗黙知の次元でなのだが、これは終わることのない永遠の円を作り上げて行くことになりはしないだろうか。
著者が考える、本を読むことの意義や読み方の方法、そこから作り出されて行くものをインタビュー形式で答えている。個人的に興味深かったのは、但馬聖人として知られている池田草庵の方法を真似たというところであった。その内容は、本を読んだらすぐに頭で内容を追想し写し取って行くことと読書した内容は他の人に提供して行くべきというものだ。池田草庵は地元でも知っている人は少ないのではないかと思っていたので、著者が参考にした読書法で池田草庵の名前を見るとは思ってもいませんでした。
著者の「キリスト教思想への招待」を読みキリスト教思想の重要な点を再認識させられた。特に第1章の感謝、謙虚に関して話を進めた「人間は被造物」は大変面白く考えさせられた。他の著作も読んでみたいと手にしたのが、この「イエスという男」だった。この本で、初めてイエスの言葉に意味や姿を目のあたりにした様で一気に読めた。今まで本で読んでいたイエスは何か統一性がなく、不自然に感じていたが、それを多くの点で解決できた。しかし、逆説的反抗者の面がよく出来ているため、他の面でのイエスが弱すぎて、再びイエスの姿がぼやけてしまうところがあります(これはそこまで聖書が書いていないということかもしれませんが)。時代背景を丁寧に描きだし、改竄、捏造された部分が多いとされる福音書から、イエスが本当に言ったであろう言葉を精製していくことは大変な労力であったと思います。ぜひ、一読されることを勧めます。
ジュニア新書であるが、大人のほうがより理解できる、判り易い上に、本格的な内容である。まず、ヨーロッパ思想の根幹がギリシャ思想とヘブライ信仰にあるとして、その基となるギリシャ思想(自由、平等、理性)、ヘブライ信仰(神、愛、優しさ)を各思想者の言葉から取り出し解説し、そして近代の哲学へと移り、21世紀の思想のあり方を暗示して終わる。それぞれの思想家の取り上げ方が絶妙であり、理解しやすく、自分自身の思想の根本的な手引書ともなろうかと思う。
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ハッピー・ザ・ベスト!::ブラザー・サン シスター・ムーン
若きアッシジの聖フランチェスコを描いた作品。後半がかなり理屈ぽっくなり、浮いた感じがしてくるのが残念なところです。ドノファンが歌う歌がきれいで素敵だった。感動したのは最初のブラザーサン・シスタームーンのメロディに乗せて病から回復したときの鳥たちとの交流と同じブラザーサン・シスタームーンの歌が出てくる世俗教会から自分の信仰へと移っていく場面でした。2000年ぐらいに探したけれど発売されていなくてあきらめていたので大変にうれしいです。
暗黙知の次元
暗黙知とは言葉には出来ないが、知っている事だというのだ。直感、勘等(おそらく無意識も)がそれに当たる。そして、それらは肉体を通じて得られる外界対して、いろいろな場で転換し階層としながら作りあげたものだ。そして、たぶん著者は根源には宇宙の意思ともいうべきもの(宇宙が生成し維持している根本法則とでもいうのだろうか)を想定しているように思う。進化自体が暗黙知を具現化していく道筋であり、方法であろう。著者は暗黙知を通じて宇宙を解明しようとする。まさに暗黙知の次元でなのだが、これは終わることのない永遠の円を作り上げて行くことになりはしないだろうか。
多読術
著者が考える、本を読むことの意義や読み方の方法、そこから作り出されて行くものをインタビュー形式で答えている。個人的に興味深かったのは、但馬聖人として知られている池田草庵の方法を真似たというところであった。その内容は、本を読んだらすぐに頭で内容を追想し写し取って行くことと読書した内容は他の人に提供して行くべきというものだ。池田草庵は地元でも知っている人は少ないのではないかと思っていたので、著者が参考にした読書法で池田草庵の名前を見るとは思ってもいませんでした。
イエスという男
著者の「キリスト教思想への招待」を読みキリスト教思想の重要な点を再認識させられた。特に第1章の感謝、謙虚に関して話を進めた「人間は被造物」は大変面白く考えさせられた。他の著作も読んでみたいと手にしたのが、この「イエスという男」だった。この本で、初めてイエスの言葉に意味や姿を目のあたりにした様で一気に読めた。今まで本で読んでいたイエスは何か統一性がなく、不自然に感じていたが、それを多くの点で解決できた。しかし、逆説的反抗者の面がよく出来ているため、他の面でのイエスが弱すぎて、再びイエスの姿がぼやけてしまうところがあります(これはそこまで聖書が書いていないということかもしれませんが)。時代背景を丁寧に描きだし、改竄、捏造された部分が多いとされる福音書から、イエスが本当に言ったであろう言葉を精製していくことは大変な労力であったと思います。ぜひ、一読されることを勧めます。
ヨーロッパ思想入門
ジュニア新書であるが、大人のほうがより理解できる、判り易い上に、本格的な内容である。まず、ヨーロッパ思想の根幹がギリシャ思想とヘブライ信仰にあるとして、その基となるギリシャ思想(自由、平等、理性)、ヘブライ信仰(神、愛、優しさ)を各思想者の言葉から取り出し解説し、そして近代の哲学へと移り、21世紀の思想のあり方を暗示して終わる。それぞれの思想家の取り上げ方が絶妙であり、理解しやすく、自分自身の思想の根本的な手引書ともなろうかと思う。