天使のナイフ、闇の底と続けて読みましたが、 その中では一番面白い物語なのでは無いかと思います。 罪と罰のあり方・理不尽な犯罪被害者の立場というこれまで同様のテーマ、 今回のテーマは刑法39条、いわゆる心神喪失者は罰せずという法律。 それぞれの登場人物がさらっと描かれながらも十分な重さ・存在感を持っていて (軽い人は軽く、そのコントラストも良い)、 物語に奥行きを感じました。 それにしても、この著者の本が売れて共感を得ているということは、 人権派たちの建前だけの正論を理不尽に感じる人が多いということだと思うのに、 世の中が相変わらず、『弱者救済』のシュプレヒコールに否と返せないのは なぜなんだろうかと不思議です。 訳知り顔で庶民派ぶる善人面のニュースキャスターなんかのせいなんでしょうか。