現実感

無残な最期を遂げた日本軍兵士たちの死を語り継ぐ――大切な仕事である。膨大な資料の精査にも敬意を表していい。が、それらの引用が多すぎて論文の域をでず、伝えるべき生々しさ、凄惨さが今一つだ。引用文書を直接、読んだ方がリアリティーがあるように思う。もっとも、実際に戦場を経験した元軍人がほとんどいなくなった今の時代、直接の取材は難しいのかもしれない。