世界最大のツアンポー峡谷に挑む

高野秀行氏の著書で本書に興味を持ち積読。同氏との対談本が文庫化されなかったら、未だ積読だったかも知れない。ツアンポー峡谷の探検を、過去の探検家の伝記や早大カヌークラブOBの遭難という外伝を前半に配することで、著者の冒険行に深みを与える考えられた構成だし、その意図は対談で窺い知れる。常にじめじめした密林を藪漕ぎし、急峻な岩壁を昇り降りし、深雪の尾根をラッセルする単独行の情景に過酷さが伝わってくる。