労作ではあるが、残念ながら無意味。

難解かつ大部な資本論をしっかりと読みこなした上で、可能な限り一般市民にも分かりやすいように噛み砕いて解説した誠実な労作。半面、そうであるが故に、人間が、全体としてみれば、結局のところ自分勝手に欲望の充足を目指す生物でしかない(例外的人間も存在し、そういう人々は脚光を浴びるけれども、それは例外であるが故であり、例外的存在というのは所詮ごく少数である。)という点を意図的に見落とすマルクス経済学の致命的欠点が、却って浮き彫りになっている。なので、現実社会の問題の解決には役立たない。